ベンゾドライカット 天びんの秘密
ベンゾのドライカットを行うにあたり、計測用の天びんが必要になります。
最初は1000分の1スケールの天びんを使い減薬を始めました。
離脱症状はでますが、なんとか進められていましたが、
ある時問題に気づきました。
計測誤差によりステイや戻しといった微調整ができないのです。
色々と天びんのメーカーに問い合わせを行いました。
多くのやりとりの中で衝撃を受けたのが天びんの最後の桁はいわゆる飾りのようのものとのことで、計測値としては機能しないということです。
レンドルミンの重量は約0.151gです。この最後の4桁目をかなりあてにしていたのですが、測れば測るほどばらつきがでます。どの天びんでも最後の桁は5程度ばらつくようです。0.151gの薬剤を飲んでいるつもりでも0.146gの量を飲んでいる可能性がでてきます。3.5%程度の誤差です。
また天びんには最小計量値というものがあります。
最小計量値以下の重量を測る際の正確性は保証できませんというものです。
一般的な天びんには最小計量値の記載はないものが多いです。
そこまで微量なものを測定する前提で作られていないのです。
問い合わせた天びんの中で最も最小計量値が小さいものが0.020gです。
レンドルミンの重量の約13%に当たりますが、それ以降の減薬はカサ増しをしないとおそらく計測できないでしょう。
カサ増しにも限界があるように思います。
通常の薬剤師が行う調剤ですとカサ増しをする場合でも薬剤の2-3倍までです。
それ以上になると均等に混ざらない可能性があります。
ドライカットは当初思っていたよりも単純ではなく早くも苦戦を強いられていますが
自分にできる方法で創意工夫してやるしかありません。